平成14年卒 榎本鉄平 1年生編

私が1年生の頃、保善高校は都内でも優勝候補の一角でした。大型フォワードに
機動力の優れたバックス。部員も東京都では珍しい50人以上在籍していて、密度
の濃い練習が行われていました。
春の成績により、Bシードの保善は3回戦からのスタートという好位置に着けま
した。順当に行けば準決勝でぶつかる相手は國学院久我山。みな緊張感を感じな
がら初戦を迎えようとしていました。

試合の3日前、私は、いつも通り始発に乗って朝練習に行こうと、朝食を採りな
がらニュースを見ていた時、『保善ラグビー部』の名前が出てきました。
私は何がなんだか分からなくなっていましたが、おそらく良いニュースではない
事はわかりました。

無期限出場停止という処分を受け、結果を残す事なく引退を余儀無くされた先輩
の背中を見ながら、私はただ泣く事しか出来ませんでした。
夜、寂しくなった部室の中でグランドを眺めながら、同期の仲間と、『この先ど
うなるんだろう…』とぼやいていたのを覚えています。

しかしそれとは別に、引退通告をされた日、3年生の中でも特に私を可愛がって
くれたある先輩が、グシャグシャになりながら『お前ら絶対花園行けよ!』と抱
き付いて来た事が脳裏に焼付き、今でも忘れられません。

新しいコメントの投稿

このフィールドの内容は非公開にされ、公表されることはありません。
  • HTMLタグは使用できません
  • 行と段落は自動的に折り返されます。
  • ウェブページアドレスとメールアドレスは、自動的にハイパーリンクに変換されます。

書式オプションに関するより詳しい情報...